今回は紀里谷和明さんの著書「地平線を追いかけて満員電車を降りてみた」について紹介していきたいと思います。
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ひと言で言うとこの本は自分と向き合える素晴らしい本です。この本はストーリー展開で進むんですが、悩みを抱えている複数の主人公が劇場を運営している初老の支配人と話をしていき、自分の悩みを解決していくストーリー展開です。
またこの支配人がまあ毒舌で的確で、「夢をかなえるゾウ」で言ったらガネーシャ、「嫌われる勇気」で言ったら哲人、その役割をしていています。
悩みとか全くないよって人はこの記事は見なくていいです。誰もが一度は同じように悩んだことがあることをわかりやすく解説してくれるのがこの本のすごいところなんでそこに注目していきましょう。
今回は3つお話していきます。
バカにしているのはあなた自身
一つ目バカにしているのはあなた自身という話です。
主人公のひとり翔太は普通のサラリーマンでした。そしてお金持ちになりたい、出世したいといった多く普通の悩みを抱えています。こういった悩みってだいたいみんな持ってますよね?
そして支配には翔太に突っ込みます。「それはなぜですか?」「それは本当にそう思ってるんですか?」
すると翔太はだんだん自分の本当の気持ちに気付いていきます。それは過去お金がなくて大好きだった彼女と別れてしまった経験があることでした。「お金持ちだとモテるんだ」「だからお金持ちになりたかった」ことに気づきます。
さらに今度はモテるということを追求してみると、翔太は人から羨ましがられる人になりたいと思っていたことに気づきます。さらに踏み込んでいくと翔太のトラウマが明らかになります。
それは昔部活のキャプテンにバカにされた経験から人からバカにされたくない、馬鹿にされないような羨ましがられる存在になりたかったことに気付くのです。つまりお金持ちになりたかったのは馬鹿にされたくなかったからなんです。
しかしここまで支配人に追及された後に翔太はふと気づくんです、「そういえばこの前の同窓会でキャプテンにあった時、キャプテンは自分のことをバカにしてなかったな」「キャプテンを見返してやりたい」その一心で同窓会ではブランドジャケットに高級時計を身に着けて行ったのに、そのキャプテンは親し気に「翔太じゃん!元気だった?」こうやって声をかけてくれたんです。
つまりそんなキャプテンはその出来事なんて全く覚えていないんです。翔太はただ一度、他人から馬鹿にされたことをずっと覚えていて、それにとらわれてお金持ちになりたい、そこまでこじらせて本気で悩んでいたんです。
この他人から一度バカにされる、これって言ってしまえばたまたま交通事故に遭ったようなもんなんです。大事なことは「あなたの価値は全く変わっていないということに気づけるかどうか」なんです。
例えばあなたの大切な友人が何の過失もないのに突然街中で他人に殴られ激しく罵倒されてそのために落ち込んでいたとします。まあこれは交通事故に遭ったようなもんです。そんな友人にあなたはなんて声をかけますか?
おそらく「別に他の人がお前のことをなんて言ようが関係ない。お前はお前でしょ!」こういった内容の言葉をかけてあげるのが普通かと思います。
でも交通事故に遭った本人はそれがトラウマになって、どんどん世間から評価されるように行動します。お金持ちを目指していた翔太がまさにそうですよね。
ここからが核心の部分です。「人からバカにされたらどうしよう」「人から下に見られたくない」こういった人の目、この世間で一体誰のことでしょうか?
一度馬鹿にしたキャプテンなんて馬鹿にしたことすら覚えていません。あなたの世間体を気にしているのは、実はただあなた自身があなたを馬鹿にしてるんです。実は周りのたいていの人があなたをバカにすることなんでないんです、というか電車の中でも公共の場でもあなたのことを見ている人なんて実際ほとんどいないんです。
本当は存在しない世間、人の目をあなた自身が存在するかのように考え、自分で自分を馬鹿にしていたから悩みが生まれていたんです。今何かに悩んでる人、それは何がきっかけか一つずつ考えてみてください。
そしてあなた自身、まず自分を馬鹿にしていないか?これを考えてみるのはどうでしょうか。何か今までと違った考えが浮かぶかもしれません。
将来どうありたい?
二つ目将来どうありたい?という話です。
これが今回この本の中で一番感銘を受けたポイントなんですが、将来何になりたい?こうやって子供に聞くから子供は肩書で夢を考えてしまうんです。
そうではなく将来どう在りたい?こうやって聞いてあげるようにしましょう。
人は将来何になりたい?こうやって聞かれると自分は何かにならなければならないという強迫観念を植え付けられてしまいます。それは当然大人になっても残り、いい何かにならなくちゃ、変化しなければならないと思って生きることになります。
でももしあなたが将来どう在りたい?こうやって聞かれたら何と答えますか?
人によると思いますが、例えば優しい人になりたい、落ち着いた人でありたい、自由でありたい、こうやって回答が少し変わってくるんじゃないでしょうか。
例えば子供の頃ヒーローになりたいというのはヒーローが肩書きです。でもどう在りたい?と考えればそれは突きつめてみると強い人になりたいという欲求です。たとえアニメのようにヒーローになるのは難しくても、強い人になる方法ならいくらだってあるんです。
ここからがお悩みポイントなんですが、あなたがもし今何か夢を持っていて、それに向かっている中で何か違うと感じたなら、もしかしたら肩書きにこだわりすぎているのかもしれません。
何になりたいと考えるのではなく、どうありたいのか?もう一度考えてみるのもいいかも知れません。そして今夢がないという人でも肩書ではなくどうありたいか考えてみると面白いです。たとえ夢がない人でもこれは答えられるんですよ。答えられればあなたの本心が自分自身でわかるきっかけになります。
大人の心と子供の心
3つ目、大人の心と子どもの心をいう話です。
人の悩みは2つの心が関係しています。それは大人の心と子どもの心です。
まず人と比べて優位に立っていれば安心だと考える心です。これは誰しも持ってますよね?人の目なんて気にせずにやりたいことをやってしまう心です。絵が好きだから 絵を描く、演劇が好きだから演じる、あなたにも子供の心ありますよね。
でも社会に出て少しずつお金持ちになるとか、いい家に住む、人望を集める、こうした社会的地位や名声、肩書きを得るために行動してしまうんです。そして無意識のうちにこの大人の心を優先しているせいで苦しむことになるんです。
例えばあなたが人を好きになるとき、それを言葉で表現するとどうなりますか?「一緒に居て楽しい」「一緒にいると居心地がいい」こういった子どもの心で感じることは言語化しにくい曖昧なものです。
一方大人の心で考えると「顔立ちが整った人」とか「年収1000万円以上ある人」など数値で判断しやすい基準があり、目に見える部分、大人の心を優先しやすくなります。
しかし仮にすべての条件を揃えたとして、その相手を絶対好きになるでしょうか?おそらくなりませんよね。もしそういう条件で付き合ったとしても、あなたの子どもの心は違うよと発信してるんです。
それを無視して大人の心を優先した結果、どんどん悩んでいくことになるんです。これは好きな人でも仕事でも遊びでも全てに当てはまります。このように子どもの心を無視することがあなたの悩みになっている可能性があるです。あなたは子供の心無視していませんか?
まとめ
- バカにしているのはあなた自身
- 将来何になりたい?
- 大人の心と子どもの心
というお話でした。
新たな発見があった人もいるんじゃないでしょうか?今満員電車に乗っている人も興味が湧いたという人はぜひポチってください。
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