今回は「老化しない人の特徴」と題しまして、科学的根拠にしっかりと基づいて老化の原因や老化しない人の特徴、そして老化の対処法などについて、ありとあらゆる書籍や論文を参考に、できるだけわかりやすく皆様にお伝えしていきたいと思います。
それでは早速参りましょう。
老化しない人の特徴
老化しない人の特徴から解説をスタートしていきましょうか。
さて、まず「いつまでも若々しくありたい」、「老化したくない」と思うのならば、老化しない人というのは、一体どんな特徴を持っているのかということを知らなくてはいけません。
最初に結論を言っておくと、老化しない人の特徴、つまり体の炎症レベルが低いということでございます。
このことは2016年に慶応大学医学部のチームが行った研究によって判明しております。
研究者は日本に住む長生きをしている80歳から110歳の高齢者を対象に、なんでこの人達は他の人に比べて長生きできているんだろうか、ということを調べてくれました。
その結果、これらの通常よりも長生きできている人たちの特徴が浮かび上がってきた訳なんです。その特徴とは一般的な高齢者と比べて体内の炎症レベルが極めて低いといういうことだったんです。
研究者は次のようにコメントしております。「私たちの研究によって体内の炎症レベルを見れば老化のスピードが予測できることが分かりました」と、慢性的な炎症を抑えることは健康的に長生きするために最も重要であるということが判明したと研究者はコメントしているわけなんです。
体内の炎症レベルが低い人は長生きすることができて、健康的な老後を送っていたというわけなんですね。しかしこの結果はそこまで驚くべきことではないだと思うんです。なぜなら慢性的な炎症というものは、私たちの健康を破壊したり、様々な病気のリスクを高めてしまうということがさまざまな研究によって明らかになっているからであります。
今回のテーマは老化する人の特徴ですが、体内の炎症をなくすことは単に老化しないためだけでなく、健康のためにも極めて重要になってくるというわけなんです。
また炎症によって老化してしまうということを示す他の研究も報告されております。
遺伝子操作マウスが慢性で進行性の軽度の炎症にかかっちゃうと早期老化が起こるということが明らかになっております。研究者は老化が起こると活性酸素種が発生し、活性酸素種によってDNAが損傷し、テロメアの短縮が進み、その結果として細胞の老化が早まってしまうのではないかと推測しております。
そしで恐ろしいことに、細胞の老化が進むと逆に今度は慢性炎症が悪化してしまい、組織の再生が抑制されて老化がさらに加速しちゃうということもわかっているんです。
つまり炎症によって細胞の老化が起こってしまうし、逆に細胞の老化によっても炎症が起きてしまうというワケなんです。
このいかにも恐ろしい負のループに入らないために炎症を取り除いてやるということが極めて重要になってくるわけなんです。
さて、ここまでで「何とか炎症を減らしたいよ」と思ってくださる人が結構いると思います。というわけでこの章以降では具体的な炎症対策を皆様にご紹介していきたいと思ういます。
炎症を打ち消す最強の習慣
それでは次に炎症を打ち消す最強の習慣について解説していきたいと思います。
ちなみに、「きちんと栄養のある食事をしましょう」とか「定期的に運動しましょう」とか「きちんと睡眠時間を取ろう」という当たり前のことも体内の炎症レベルを下げるためには極めて重要なんですが、そんな当たり前のことはすでに皆さんわかっていると思いますから、わざわざここで取り上げて解説するようなことはしません。
ここではできるだけ皆さんが聞いたことがないものを集めてみました。まず最初に皆さんが構成を理解しやすいように紹介する炎症を打ち消す習慣をまとめて発表しておきます。
炎症を打ち消す最強の習慣
- 糖化ストレスをなくす
- ストレスを解放する
- 毎日7時間から9時間寝る
この3番目の毎日７時間から９時間寝るというのは「当たり前でしょ」と思う人結構いるかと思いますのでサクッと解説していきたいと思います。
老化しない人の特徴 「糖化ストレスをなくす」
まずは一つ目の老化しない人の特徴「糖化ストレスを無くす」から解説していきます。
さて糖化ストレスとは一体何でしょうか？
糖化ストレスとは簡単に言っちゃうと、糖質をとりすぎることによってあなたの身体が焦げちゃうことであります。
例えば糖質をたっぷりと食べちゃうと、体内の糖とたんぱく質に熱が加わることでそれらが結びつき、糖化したタンパク質というものが発生してしまいます。
この糖化したタンパク質は最終的にエイジスと呼ばれる、私たちの身体を内側から焦がし、老化を早める物質へと変化するんです。
結局でケーキとかクッキーとか糖質たっぷりの甘いものを食べちゃうと糖質を過剰に摂り過ぎることになり、それによって糖化タンパク質が生まれ、最終的にエイジスが発生し、体を焦がし老化を早めてしまうというワケなんです。
またこのエイジスが炎症を引き起こしてしまうということもわかっているんです。エイジスは特定の炎症性サイトカインと結合し、炎症を引き起こしてしまうと言われています。
とにかくこのエイジスというのは、炎症を引き起こすわ、老化は早めるわ、さらにエイジスはがんを引き起こしたり、骨の老化を加速させたり、アルツハイマー病を進行させたりと、本当にで厄介者であるということが分かっております。
健康的に生きる上ではこのをエイジスをいかに発生させないかということがポイントになってきます。
ではこのエイジスを発生させないためにはどうすればいいのでしょうか？
皆さんもお分かりですよね？そうでございます、糖質を避けることであります。特に精製された炭水化物とか添加された砂糖のような本当に糖質の塊であるものには注意してほしいと思うんです。
今の世の中は本当に精製された炭水化物や砂糖が添加された食品であふれてしまっておりますので、かなり気をつけていないと知らず知らずのうちに大量の砂糖を食べさせられてしまっていたという事態になりかねません。
その結果、エイジスが発生してその悪影響を被ってしまったとしても、誰も責任を取ってくれないわけなんです。自分の人生は自分で責任を取らなくてはいけないし、自分の健康というのも自分で守らなきゃいけないというわけなんですね。
またイージスは健康の要である血管を老化させてしまうという悲しい事実も分かっております。血管の内側にある血管内皮細胞にはエイジスをキャッチする受容体と呼ばれるものがあるんです。
この受容体にエイジスが結合してしまうと動脈硬化を進め、炎症反応が起こってしまうということがわかっています。
その結果、動脈硬化が進行しアテロームという塊が大きく成長したり、それが破裂して血管内に血の塊、すなわち血栓が生じたりすると血管が詰まって血流がストップしてしまいます。
そして脳の血管が詰まると脳梗塞、心臓の冠動脈という血管が詰まると心筋梗塞を引き起こしてしまいます。
というわけでみなさん、糖化ストレスをなくしましょう。精製された炭水化物や砂糖を控えましょう。そうやってできるだけエイジスの発生を抑えていくことが大切なんです。そうをやって徐々に炎症を取り除いていきましょう。
老化しない人の特徴「ストレスを解放する」
次は2つ目の老化しない人の特徴「ストレスを解放する」について解説していきたいと思います。
さてストレス中でも慢性的なストレスが体に悪いなんていうことは、みなさんこれまで一度は聞いたことあるかと思います。
ストレスが体に悪いと言われている理由の一つは、ストレスも炎症の引き金になってしまうからです。私たちの体は面白いことに、上司に怒られたといった精神的なストレスを感じた時、有害な病原菌やトラに襲われるといった身体的な、物理的な脅威と同じように、その精神的なストレスに対して反応してしまうんです。
要するに上司に怒られることとトラに追っかけられることを脳ではあまり区別が出来ず、こちらのストレスでも同じように、免疫系の機能を変化させ、炎症を加速させる「逃げるか戦うか」の反応が引き起こされてしまうというワケなんです。
そして時間が経つにつれて慢性的なストレスは全身性の軽度の炎症を引き起こし、免疫力が低下し、病気に対してより脆弱になっていってしまうんです。
2017年の研究では、慢性ストレス炎症の増加及びがん、心臓病、糖尿病、うつ病などの様々な病気の発症にストレス誘発性の炎症が関係しているということがうわかっているんです。
多くの人は人間関係が最も大きなストレス源だと思いますので、ストレスを抱えないためにはそのストレス源から離れてしまうということが最も重要になってくるでしょう。
つまり自分にストレスを与えてくるような人間とは極力関わらないということがストレスから自分の身を守るうえで極めて重要なんです。
また人によっては自分で自分にストレスをかけすぎている場合があります。無理して努力することも時には必要かもしれませんが、無理して自分を痛めつけても慢性的なストレスにより炎症が起こり、やがて体調を崩してしまうでしょう。
適度な息抜きや休憩が大事であるということはさまざまな研究によっても分かっている事実ですから、自分を追い込みすぎず、適度に息抜きや休憩をはさんでいただいて上手にストレスをコントロールしながら長く永続的に努力できるようにしていこうれはありませんか。
老化しない人の特徴「毎日7時間から9時間寝る」
次3つ目、老化しない人の特徴「毎日7時間から9時間寝る」について解説していきたいと思います。
さて睡眠不足というものが体内の炎症レベルを上昇させてしまうということがすでに研究によって分かっております。たとえ一晩でも睡眠が失われてしまうと体の炎症が増加するということがわかっているんです。
ですからで簡単な話です、炎症を減らしたいのならば毎日7時間から9時間寝てください。
また睡眠が多すぎても炎症を引き起こしてしまう可能性があることもわかってますので単に長く寝れば良いというわけでもないことに注意しましょう。ある大規模な研究によって、長すぎる睡眠は心臓病、高血圧、2型糖尿病に関連するC反応性たんぱく質などの主要な炎症マーカーのレベルを上昇させてしまうということがわかっています。
やはり睡眠というのは適切な睡眠時間が大切なんですね。
また睡眠が足りないと脳の警報アラームが作動して炎症が起こってしまいます。2008年の研究は、たとえ一晩でも睡眠が失われてしまうと、体全体の炎症を刺激する強力な信号として機能するNF‐KBという物質のレベルが大幅に上昇するということを明らかにしております。
ですから「一晩くらい大丈夫でしょう」と思ってしまう気持ちは分かりますが、あなたの体はちゃんと反応していて、炎症が起こっているんだということをここで再び認識するべきでしょう。
炎症を引き起こすあってはいけない習慣
さてここまでで炎症を打ちキス最強の習慣を3つほどご紹介させていただきました。ついでに逆のパターンの「炎症を引き起こすあってはいけない習慣」についてもサクッとだけ述べておきましょう。
例えば次のような習慣によって慢性炎症は悪化してしまいます。
- 喫煙
- 健康に悪い食事
- アルコールを飲む
- 運動不足
- ストレスが多すぎる
- 太る
- 睡眠不足
さていいかがでしょうか？いかにも炎症が起こりそうな体に悪そうなものばかりですよね。
ですから炎症を減らしたければ単純で、この逆をやればいいんです。つまりタバコをやめ、健康に良い食事をし、アルコールを控え、しっかり運動し、ちゃんとストレスを解消し、肥満も解消ししっかり睡眠時間を取るということでございます。
是非参考にされてください。
炎症を打ち消す最強の食べ物
それでは次の炎症を打ち消す最強の食べ物について解説していきたいと思います。
さきほどは炎症を打ち消す習慣を解説させていただきましたが、その他にも炎症を抑えるためには炎症を抑えてくれる食べ物を食べるというのが非常に重要になってきますので具体的に炎症を打ち消す最強の食べ物をご紹介していきましょう。
まず最初に皆さんが構成を理解しやすいように、紹介する炎症を打ち消す食べ物をまとめて発表しておきます。
炎症を打ち消す最強の食べ物
- 食物繊維が豊富な食べ物
- 抗炎症食品
ではそれぞれ1つずつ具体的に取り上げてできるだけわかりやすく解説していきますのでぜひお付き合いください。
炎症を打ち消す最強の食べ物 「食物繊維が豊富な食べ物」
炎症を打ち消す最強の食べ物「食物繊維が豊富な食べ物」について解説していきます。
さて食物繊維が健康にとって重要なのはわざわざ言うまでもないでしょう。食物繊維が脂肪率を下げてくれる最強の食品であるということはこのブログでも過去に解説したことがあります。
加えて食物繊維にはなんと炎症を減らしてくれるという素晴らしい効果があるんです。栄養豊富な果物、野菜、豆、ナッツ、全粒穀物をたっぷり含んだ高繊維食を食べると体内の炎症マーカーを下げるのに役立つ可能性があると指摘されております。
食物繊維と炎症の間には関連が認められていて、いくつかの研究では食物繊維が豊富な食事をしている人は、血中のC反応性たんぱく質レベルが低いということがわかっています。
これは心臓病、糖尿病などの疾患に関連する炎症のマーカーでございます。
また内臓脂肪があると炎症が起きるということも研究によって分かっています。ということはどうでしょうか？太っちゃうと基本的には炎症が起こるということです。
そこで食物繊維の出番であります。食物繊維にはダイエット効果がありますので食物繊維が豊富な食事をとると体重が減り、その結果炎症を軽減するのに役立つ可能性があるんです。
また炎症を鎮めるためには腸内環境を整えることも極めて重要とされております。そこで再び食物繊維が活躍してくれます。食物繊維が腸内環境を整えてくれるというのは有名な話ですよね。
また食物繊維には腸内に生息する有益なバクテリアの餌となって、きちんと有益なバクテリアに餌をあげているとバクテリアは身体全体の炎症レベルを下げるのに役立つ物質を放出してくれるんです。
というわけでみなさん食物繊維が豊富なものをたくさん食べていきましょう。
基本的には難しいことを言わなくても、野菜とフルーツをたっぷりと食べれば ok でございます。食物繊維が豊富な野菜はパセリ、ごぼう、オクラ、ブロッコリー、ほうれん草、にんじん、モロヘイヤなどがあります。
そして食物繊維が豊富なフルーツとしましてはアボカドやグァバ、ブルーベリーやキュウイフルーツ、りんご、オレンジなどが挙げられます。また野菜とフルーツ以外に摂りたいものは、きのこ類、海藻類でございます。
ぜひねこういった食物繊維が豊富なものをたくさん食べるようにしていきましょう。
炎症を抑えてくれる食べ物「抗炎症食品」
それでは次に2つ目の炎症を抑えてくれる食べ物「抗炎症食品」について解説していきたいと思います。
さて食物繊維の次は抗炎症食品であります。実は食べるだけで炎症が治まる抗炎症作用のある食べ物はすでに判明しております。
例えば次のような抗炎症食品を毎日食事に取り入れるようにしてください。
- さくらんぼ、ブルーベリー、イチゴ、トマト、オレンジなどの果物
- ほうれん草、ケール、小松菜などの緑の葉野菜
- クルミをはじめとしたナッツ類、種子類
- 全粒穀物
- サケ、いわし、マグロなどの脂っこい魚
- オリーブオイルのような健康的なオイル
さてさていいかがでしょうか？いかにもね健康に良さそうなものばかりですよね。これらを一つ一つ取り上げて説明していると時間が足りませんから詳しく説明することはしませんが、しっかりと科学的根拠が認められているものばかりですので安心して食べてほしいと思います。
まとめ
皆様、本日はさまざまな科学的知識を盛り込んだため非常に情報量の多い記事となってしまい、すみませんでした。しかし知らなかった人にとっては非常にためになる記事に仕上がったと自負しています。
ではまた次の記事で皆様と一緒に学習できることを楽しみにしております。
