【要約】「我慢して生きるほど人生は長くない」をわかりやすく解説【鈴木裕介】

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今回は秋葉原西武クリニックの委員長を務める心療内科医の続き祐介さんの書かれた「我慢して生きるほど人生は長くない」を解説していきます。

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この本は一言でいうと「他人の価値観を優先するのをやめて自分らしく生きる方法」を教えてくれる本です。

残念ながら現代の社会では自分らしく生きられている人が圧倒的に少ない。みんな自分の気持ちを押し殺して社会が決めたルールや他人から押しつけられた価値観に従って生きている。だから生きづらさを感じる。

だからまずはそういう他人の価値観を優先するのをやめて自分の価値観に従って生きていく方法を学ぶ必要がある。そうすれば生きづらさから解放され、自分の人生を生きられるようになるはずだ。

今回の記事を最後まで読めば、他人の価値観に振り回されないための方法を知ることができるだろう。

人間関係を見直す

一つ目は「人間関係を見直す」だ。

先ほども言ったように、わたしたちが生きづらさを感じる理由は他人から一方的に押し付けられた価値観やルールを優先してしまっているからだ。

社会には自分以外の人が決めたルールや価値観があふれてる。例えば大企業に入った方がいいとか、社会人は仕事を優先しろとかだ。こういう他人の価値観に振り回されないためには、人間関係のあり方を見直す必要がある。悪い人間関係を減らして良い人間関係を増やしていくんだ。

良い人間関係というのは対等なものだ。あなたが一緒にいて心地いいと感じる人は、あなたに自分の価値観押し付けてきたりしないし、あなたの意見をねじ曲げてこようとしないだろう。

だが良くない人間関係は他人のルールであなたを縛りつけようとする。

例えば、バイトをしながら漫画家を目指している人に対して「そんなんじゃ、やっていけないよ」とか「ちゃんと定職に就いた方がいいよ」とか言って勝手に価値観押し付けてくる。

これは対等な人間関係とは言えない。こういうよくない人間関係を減らせば、他人ルールから解放された人生を送ることができるようになる。

他人と自分の境界を守る

次は「他人と自分の境界線を守る」だ。

良くない人間関係を減らしていく上で、何よりも意識してほしいのが「他人と自分の境界線を守ること」だ。

実は自分と他人の間には境界線があり、自分の領域と他人の領域に分かれている。自分の領域とは自分の心やからだ、人生などの自分が責任を持つべき範囲だ。他人がこの境界線を越えて自分の領域に入ってくることを許してはいけない。

だが実際には自分の領域を侵害してくる人というのは存在する。必要以上に境界線を越えることをこの本ではラインオーバーという。

例えば「こんなことは常識だ」「おれの言うことが聞けないのか」というような言葉を使って相手をコントロールしようとする。

「お前は使えない」「才能ない」などと言って相手の価値観を勝手に決めようとする、これらは立派なラインオーバーだ。

自分と他人の境界線が曖昧な人は、自分がラインオーバーされているということに気づかないことも多い。その結果、気づかないうちに他人の価値観に縛られて行き、生きづらさを抱えてしまうようになる。

だから自分の価値観を尊重して生きて行くためには、この境界線をしっかり意識し、自分の領域を守らなければならない。

ラインオーバーに敏感になる

次は「ラインオーバーに敏感になる」だ。

自分の領域を守って生きていくために、他人からのラインオーバーに対してもっと敏感になってみるということを意識してみよう。

だが今まで他人との境界線を意識してこなかった人は、どういう状況がラインオーバーなのかが分からないということもあるだろう。そんな場合は自分の「なんか嫌だな」という感覚に従ってみるといい。

例えば、親から「安定した職業に就け」と言われて「なんか嫌だな」と感じるなら、それは立派なラインオーバーだ。

「でも親は自分を心配して言ってくれてるのかもしれない」と考える人もいるだろうが、ラインオーバーされているかどうかは自分が決めることだ。

そうやって自分の嫌だなという気持ちを押し殺してまで相手を正当化しようとする必要はない。他人のことよりもまずは自分が感じた、そのモヤモヤに対して素直になろう。

こうやって今まで気づかなかった他人からのラインオーバーに敏感になっていくと、だんだんと「自分が何をされたくないのか」「自分は何がしたいのか」ということがわかるようになっていく。

そうすれば「自分と他人の境界線がどこにあるのか」「守るべき自分の境界線をはっきりと認識すること」ができるようになっていくだろう。

職場での人間関係を考え直す

次は「職場での人間関係を考え直す」だ。

友人や恋人、親子の関係を見直すのも大事だが、まず考えて欲しいのが会社での人間関係だ。社会に出ると人間観系の中心は会社になりやすい。1日8時間働くのであれば1日の内、1/3以上職場で過ごすことになるわけだからだ。

よく考えたら一日の大半会社にいるんだ。だから会社での人間関係は自分の人生を左右するといっても過言ではない。どれだけプライベートでうまくいっていても職場の人間関係がうまくいっていなければ、強烈な生きづらさを感じることになるだろう。

例えば理不尽な命令をしてきたり、「お前は使えないな」と言って人間性を否定してくる上司がいたとする。こんな状況に陥っているとしたら一刻も早くどうにかする必要がある。

また社会には不公平な状況がたくさんある。社員に鬼残業をさせたり、行きたくない飲み会に強制参加させたり。こうやって職場で自分の領域を侵害され続けていると、体を壊したり鬱になって働けなくなったり、最悪人生を破壊されてしまう人もいる。

だから職場での人間関係は何よりも先に見直し、良くない人間関係はどうにかする必要がある。もし自分の領域が守り切れそうにない場合は、退職や転職も視野に入れるといいだろう。

第三者に相談する

次は「第三者に相談する」だ。

ここまで見てきた通り、生きづらさをなくすためには良くない人間関係を減らす必要がある。そのために相手からラインオーバーされた時には、きちんと相手にノーの意思を突きつけて、自分の領域を守るようにするんだ。

ここではラインオーバーに対する具体的な対処法を紹介しよう。

この方法は3つのステップに分かれている。

第三者に相談する

まずステップ1は「第三者に相談すること」だ。

さっきも言ったようにラインオーバーされたかどうかを決めるのはあくまでもあなた自身だ。

だが最初はやはり自分の感覚を信じきれずに「ラインオーバーってほどではないのかも」と悩んでしまうことが多いだろう。そんな時には自分がモヤモヤしていることについて信頼できる誰かに相談してみるといい。できれば客観的な意見をくれそうな人にするといい。

人間自分のことは信じきれなくても、信頼している人の言うことなら素直に聞けるものだ。とりあえず自分の中だけで考えるのはやめて、まずは信頼できる相手に相談することだ。その上でやはりラインオーバーされているということがわかったら、次のステップに進む。

相手に気持ちを伝える

次は「相手に気持ちを伝える」だ。

信頼できる人に相談して、「やっぱりこれはラインオーバーだったんだ」と確信できたら次のステップだ。相手に自分の気持ちを伝えて平和的な解決を図ろう。

まずは「あなたのそれはラインオーバーなんですよ」ということに気付いてもらえるように、自分の気持ちを伝えてみよう。

ここでのポイントはアイ・メッセージを使うことだ。

アイ・メッセージとは私を主語にした言葉だ。「そんなことをされたら私は悲しいです」「私は苦しいです」といった感じで「私」を主語にして、その行動を止めてほしいということを相手に伝えるんだ。

なぜわざわざ自分を主語にするのか?それは自分の意見を素直に聞いてもらうためだ。

実はあなたを主語にした言葉というのは受け取った相手が攻撃されたと認識しやすい。例えば「あなたがやっていることをやめてほしいんです」と伝えるとやめてほしいという意思を伝えるという点ではさっきといっしょなんですが、受け取った相手は自分は非難されていると感じやすいんだ。

そうすると相手は臨戦状態になってしまい、意見を素直に受け入れてくれなくなってしまう可能性がある。自分の意見を聞き入れてもらい、平和的に解決するためにも相手に気持ちを伝える時はアイ・メッセージを使うということを意識しよう。

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相手と距離を置く

次は「相手と距離を置く」だ。

素直に気持ちを伝えても相手に聞く気がなかったり、ラインオーバーが続いたりした場合は、その人はお前を大切にしてくれない人だということを認めてステップ3に進もう。

ステップ3では相手をNOの棚に分類する。簡単に言うとその人とはもう関わらないと決めて距離を取るということだ。

もともとそんなに会わない人ならいいですが、会社の人とか完全に関わらないということが不可能なこともあります。

そんなときはあなたと積極的にコミュニケーションを取る意志はないということを態度でしっかりと示しながら、最低限の接触で済ませるようにしよう。

例えば話しかけられたら基本的には一言で返すとか、誘いを受けても絶対に断るとかだ。必要以上に接触しないようにするってことだ。

あなたを大切にしない人は、あなたが大切にする必要はないんだ。

そんな相手とは関係を改善しようなどと考えなくていい。大事なのは自分だ。なんどいっても自分の領域にズケズケと入ってくるような人間にはNOの棚に分類することで対処しよう。

最後は「自分がやりたいことを優先する」だ。良くない人間関係にはNOを突きつける方法を紹介したが、それと同時に是非心がけてほしいことがある。それは社会でいいと言われているものを目指し過ぎないということだ。

例えば、金持ち、一流企業勤め、安定した生活など社会でこれがいいとされているものはたくさんある。だがそれを一生懸命目指そうとしなくていいんだ。なぜならそれは社会で良いとされるものであって、自分が本当に望んでいるものとずれていることが多い。

例えば社会では一流企業勤めが良いとされているが、別にプロゲーマーを目指したっていいし、カフェを開いたっていい。自分のやりたいことが社会の王道コースから外れていたとしても別に良い。

でもやりたいことばっかりやってると周りの人から「ダメな奴だと思われるんだろうなぁ」と心配になる気持ちもわかる。確かに人の価値観から見れば「ポンコツだな」「常識外れだな」と思われるかもしれない。

だが気にすることはない。なぜならお前がその誰かの為に生きる必要はないからだ。他人の目を気にして一流や勝ち組を目指さなくていい。人生何事もほどほどに、ポンコツなくらいでちょうどいいんだ。

まとめ

  1. 人間関係を見直す
  2. 他人と自分の境界線を守る
  3. ラインオーバーに敏感になる
  4. 職場での人間関係を考え直す
  5. 第三者に相談する
  6. 相手に気持ちを伝える
  7. 相手と距離を置く
  8. 自分がやりたいことを優先する

自分の領域に侵入してくる他人にはちゃんとNOを伝える必要がある。自分の領域をされるがままにしていると他人に人生をコントロールされてしまう。そうならないためにも自分の領域を侵害してくる相手にはしっかりとNOを伝えて境界線をハッキリさせるようにしよう。

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