今回は鈴木祐さんの書かれた「最高の体調」を解説していきます。
今回の記事を最後まで読めば最高の体調を手に入れる方法を知ることができるだろう。
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ほとんどの症状は文明病のせい
一つ目はほとんどの症状は文明病のせい、だ。
文明病とは社会の変化によって引き起こされる、現代に特有の病気や症状を意味する。不眠、肥満、うつ病、慢性疲労、集中力が持たないなど一見バラバラのように見える問題も文明病だと考えられている。
肥満を例に解説すると、アメリカでは1890年代まで遡ると肥満そのものが珍しく、相撲で言う小結程度の体型、体重でいうと100キロちょっとあると異常者として扱われていた。
また1950年代の肥満率は10%を下回っていたが2010年代には35%まで跳ね上がっている。
これは社会が豊かになることで、食事の大量生産と価格の低下が起き、現代人がかつてないレベルのカロリーを摂取するようになったからだ。
じゃあ食べ過ぎないようにすればいいのか？答えはNOだ。それだけだと解決には至らないだろう。
人類は600万年にわたって狩猟採集生活を続けてきた。食事にありつけないことも多かった時代でカロリーは最も貴重な資源だった。
そして私たちの脳は生き残れるようできるだけ高カロリーな食事を好むように進化してきたんだ。
意志の力だけで肥満に立ち向かうのは時間の無駄になるだろう。こういった感じで現在だと抗いづらい問題は文明病とつながっていることが多い。
肥満を含め、不眠などの具体的な解決方法も後で話していくからしっかり読んでいってほしい。
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あなたも炎症している
次はあなたも炎症している、だ。
炎症とはヒトの細胞レベルで起きる火事のようなもので、体の表面以外にも起こるアレルギーよる目の充血や鼻づまりも炎症によるものだし、風邪の症状だって炎症と言える。
こういった分かりやすい症状ならまだいいが、わかりにくい症状の場合気づかずに体は燃え続けることになる。
例えばうつ病。うつ病の発症はセロトニンやドーパミンといった脳内ホルモンのバランスが崩れ、精神の不調を引き起こすといった考え方がこれまで有力視されていた。
抗うつ剤も脳内ホルモンを調整する作用があるんだが、脳内ホルモンのバランスが正常にもかかわらず、激しいうつ病で抗うつ剤が効かないケースもよく見受けられるんだ。
それは人体が何らかのダメージを受けるとサイトカインという炎症性の物質が分泌されるんだか、このサイトカイニンが脳の機能に影響を与えているというケースなどだ。
うつ病以外にも不眠や、なぜだか分からないが体調が悪いといった謎の不調は、体の何かしらの炎症と連動していたりする。
炎症により全身の機能が低下することも分かっていて、長生きする人ほど体の炎症が少なかったりする。
じゃあどうすれば体の炎症を抑えられるか？をこれから話していく。
腸内環境を整えよう
次は腸内環境を整えよう、だ。
腸内環境を整えると体の炎症が治まったり疲れにくくなったりする。
腸内環境を整える上で欠かせないのが、発酵食品を食べて腸内細菌を増やすことと食物繊維を摂ることだ。
腸内細菌は栄養の吸収を助けたり、有害な細菌やバクテリアを駆除する働きなどをしてくれる。
腸内細菌がなければ私たちの免疫システムは働かなくなり、慢性的な炎症を引き起こす原因になるんだ。
腸内細菌は数より種類が大切だ。ヨーグルトはビフィズス菌や乳酸菌、サーモフィルス菌などの細菌が含まれているがそれだけ食べていてもいけない。
納豆、味噌、キムチなどそれぞれ違う菌が含まれている発酵食品も食べて腸内細菌の種類を増やすことが重要だ。
どうしても苦手なものは無理に食べなくてもいいが、できるだけいろんな種類の発酵食品を食べた方がいい。
そして食物繊維だが、これは腸内細菌の食事になるものだ。
食物繊維をたくさん摂ると死亡率や癌、炎症性の病気にかかりづらくなる。
海藻、寒天、ごぼう、キノコ類、リンゴなどの食品が食物繊維を摂る際は効果的だ。
さっきいった肥満もこれらの食事を少しずつでも取り入れていけば、自然と良くなっていくだろう。
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自然に触れよう
次は自然に触れよう、だ。
都会だと自然に接する機会が少ないが、それだと体にダメージが残る。
ダーディー大学が行った自然とのふれあいはどれだけ体にいいのかを調べた研究で、自然は日中にたまった疲れやダメージを回復させる働きあることが分かっている。
しかもマッサージよりも自然に触れた方が癒やしの効果が高かったんだ。
だからせめて家では積極的に自然を取り入れるべきだろう。
家に自然を取り入れるには観葉植物を置くといい。観葉植物には幸福度や集中力を上げ、ストレスを下げる効果も確認されている。
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水やりが面倒くさそうという人は自然の写真を置く、スマホやパソコンの壁紙を森や海の背景に変える、川の流れや鳥のさえずりの音を聞く、などがおすすめだ。
本物の自然じゃなくても効果は実感できる。私もリモートワークでいろんな会社と仕事をすることがあるが、家に自然を取り入れてから明らかにリラックスできるようになった。外でなら2日に1回は運動のついでに公園に出かけ、最低10分間過ごすといいだろう。
適切な睡眠をとろう
次は適切な睡眠をとろう、だ。
正しい睡眠を取れていなくても体内の炎症が増える。夜中に何度も目が覚めたり、睡眠時間が1日7から9時間の範囲を離れたりすることでだ。寝なさ過ぎはもちろんダメだか、寝過ぎもダメだ。
ちゃんと寝たいが寝るのに時間かかる時ありませんか？そんな人はベッドの上で寝る以外のことをしていないでしょうか？
そういう人はスマホ触ったり、ゲームをしたり、読書をしたりしていることが多い。
ベッドの上で眠る以外のことをしてしまうと、「ここは眠る場所だ」という脳の認識が薄くなる。そうなるとベッドに入ってもすぐに眠れなくなったりするんだ。
家ではグータラしてしまう人でも会社に着くと仕事しようという気になるだろう。あれは会社は仕事をする場所だと脳が認識しているからだ。
ちなみに良質な睡眠の最低条件は眠りに落ちるまでの時間が30分以内、夜中に起きるのは1回まで、夜中に目が覚めたら20分以内に再び眠ることができる、睡眠時間の85%以上を寝床で使っている、だ。
一つでも当てはまらないものがある場合、睡眠不足になり体のダメージを修復できなくなってしまう。
対策としては自然に触れる、日中に太陽光を浴びる、夜は室内の照明を限界まで暗くする、こうすると体内時計をコントロールし、自然な眠りに誘ってくれるメラトニンというホルモンが増えてくれる。
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良い人間関係を持とう
次は良い人間関係を持とう、だ。
あなたには友達がいますか？
ブリガムヤング大学の孤独と健康に関する研究によると、孤独だった人に友達ができた場合は最大で15年も寿命が延びることが分かっている。
これは健康への効果で言うと禁煙よりも友達の方が影響が大きいことを表している。
つまりタバコを吸うよりも孤独でいる方が体にも悪いということだ。
ハーバード大学のとある研究のリーダー、ロバートヴィルディンガー教授によると、「いい人間関係は私たちの脳も守ってくれる」「周囲との良い関係を80代までキープできた人や、何か困ったときに助けを求められる相手がいる人ははっきりした記憶を長く保ち続けることができる」「そういった相手がいないと早い段階で記憶力が低下し始める」とのことだ。
孤独から来る炎症で体調が崩れ、脳の機能まで衰えてしまうと仕事のパフォーマンスが下がっていくことだろう。
誰かと深く変わるのは時間の無駄だ、なんて孤独でストイックな人もいるが、それで仕事のパフォーマンスが下がってしまったら本末転倒だ。
ぼんやりとした不安をなくそう
次はぼんやりとした不安をなくそう、だ。
不安も文明病の一つで、不安は記憶力、判断力を奪い、死期を早めてしまう。ふとした時に不安を感じいることはないですか？
夜に一人になったときとか、なぜか不安になるといった、そういった理由のよく分からない不安を本書では「ぼんやりとした不安」と定義されている。
そして「未来」が「現代人のぼんやりとした不安」を生んでいるんだ。
狩猟採集時代のサバンナや密林の暮らしを想像してみてくれ。猛獣に襲われれば戦うか逃げるの二択、食べ物が見つからなければとにかく探し回るか諦めて飢えを我慢するだけだ。
狩猟採集時代は今を生きるのに必死な分、未来に関する不安はなく、「はっきりとした不安」しかなかった。だが現代はどうだろうか？
「このままで将来大丈夫だろうか」「今後のためにもっと稼がないと」と言ったずっとつきまとうような未来のぼんやりとした不安が押し寄せている。
こういった不安への対処としては宇宙について考える、大自然の動画などを見る、アートや大きな人工物を見る、などがおすすめだ。
「宇宙や大自然と比べると自分はなんてちっぽけなんだ」といった気分になり、不安は薄れていくだろう。
あとは「今ここに集中する」ことだ。
これはマインドフルネスと言われているんだが瞑想なんかがおすすめだ。
瞑想って本当に効果があるのかよと思われるかもしれないが、google、facebook、アップルなど多くの一流企業が社員研修に採用しているほどだから効果はお墨付きだ。
仕事をルール化しよう
最後は仕事をルール化しよう。
多くの狩猟採集社会は仕事を「遊び」に近いイメージで捉えている。彼らは日々の狩りや移動生活などをストレスに感じていないんだ。
現在だと仕事を遊びに意識するのは難しいだろう。なのでここでは「３のルール」を紹介しよう。
今日やり遂げたいことを毎朝3つ書き出して実践、今週やり遂げたいことを週の頭に3つ書き出して実践、今月やり遂げたいことを月初めに3つ書き出して実践、といった感じだ。
面倒な人は朝3つだけやるべきことを紙に記入して、その紙を常に目の前に置きつつ作業をこなすだけでいい。
３のルールは幸福度が上がりやすくなることが研究で分かっているんだ。やるべきことがぼんやりしたままだと不安やストレスを感じるからな。
ポケモンで一つ目のジムバッジを手に入れた後は2つ目のジムバッジを手に入れるために動けばいい。レベルを上げたり次の町へ行ったりだ。やるべきことが分かっているからストレスも少ないだろう。
ルール化することでさっき話したマインドフルネスの効果もある。未来を細かく刻むことで今との距離が近づいて不安やストレスが小さくなるのだ。
まとめ
- ほとんどの症状は文明病のせい
- あなたも炎症している
- 腸内環境を整えよう
- 自然に触れよう
- 適切な睡眠をとろう
- 良い人間関係を持とう
- ぼんやりとした不安をなくそう
- 仕事をルール化しよう
現代は豊かなはずなのに不安が多かったり、昔はなかったような心の病気ができたりしている。
これらはすべて文明がもたらすものだ。
運命に抗うのはとても出来ないが、正しい対処することで最高の体調で日々を過ごすことができるだろう。
人間の心と体は旧石器時代から変わっていないのだから狩猟採集民の生活を参考にすることだ。
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