【書籍 解説】反応しない練習|10秒でストレスを消す思考法

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今回は草薙龍瞬さんが書かれた「反応しない練習」について解説します。

反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」

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本書はどんな本かというと、一言で言えば
誰もが抱えるモヤモヤとした悩みを消し去ってくれる
そんな本でございます。

テレビを見ても twitter を開いても暗いニュースばかり。

そんな過酷なストレス社会に生きる我々サラリーマンにぴったりの
絶対読んでおきたい一冊なんですが、
その内容の軸となるのは仏陀の教え、仏教なんです。

スピリチュアルとかそういうのを信じないよって方も安心してください。

というのも本書にも今回の記事にも
スピリチュアル的な要素は全くもってありません。

というか本書で書かれている仏陀の教えは、
スピリチュアルというよりもその真逆でめちゃくちゃ合理的なんです。

我々が抱える悩みの本質的な課題を特定して、その課題に対して効果的な対策でアプローチするという、何気に合理的に我々の悩みに対してアプローチしてきます。

現代に生きてたら多分外資系コンサル企業で働いてたじゃないかってくらい超合理的でなおかつ普遍的なブッダの思考を著者であり現役の僧侶でもある草なぎさんが現代に即した形に書き直してくれてるって言うのが本書の最大の魅力なんです。

仏陀は悩める人々に対して導いてあげて悩みを解決しまくってたわけですけど、
そこから2500年たっても人間の悩みの本質なんてものは変わりません。

2500年前から語り継がれ、多くの人々を救ってきたブッダの思考法を私が本書の内容を踏まえながら、なるべくわかりやすく解説していきますので、ぜひあなたが今現在抱えているモヤモヤした悩みを消し去る一つのきっかけにしていただければと思います。

では早速本書の結論からお伝えします。

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全ての悩みは反応から生まれる

結論全ての悩みは反応から生まれるということです。

要はすべての悩みとかストレスというものは我々の目の前で起きている。

何か現象から生まれるものではなくて、
われわれ自身の内側心の反応によって生まれるんだということです。

アドラー心理学の目的論に近い考え方ともいえるかと思います。

悩みは我々の反動から生まれる。これではまだちょっとわかりにくいと思うので具体例を話しますと、例えば朝の通勤ラッシュの満員電車ってそれはもうイライラしますよね。朝の満員電車といえば自然とイライラするっていう感情につながってしまうかと思います。

ただブッダはそれは間違いだと、
「ストレスが生まれている本質的な原因を特定できてない」
というわけです。

確かによくよく考えてみればぎゅうぎゅうの満員電車に乗っているからといって全員が全員イライラしてるって訳ではないですよね。

ほんのりイラついてる人もいれば、
もはや全然気にせず飄々としている人だっていたりします。

つまり満員電車っていう同じ現象を環境の中にいても、
それぞれの人の捉え方次第でストレスとか悩みは大きくなったり小さくなったりするわけです。

というか
自分自身がネガティブな反応さえしなければそもそもストレスは発生しない
ということなんです。

私も実際いつもより寝坊しちゃって遅刻ギリギリそれに追い打ちをかけるように電車も遅延しちゃってる遅延のせいで更に電車が満員になってるなんて時はめちゃくちゃイライラします。

ただ一方で同じような満員電車に乗ってたとしても時間に余裕があってさらに全然にダウンロードしておいた大好きな音楽を聴くみたいなことがあったりすると満員電車に乗ってたとしてもそんなことは大したストレスになれなかったりするんですよ。

というように実は悩みの根本的な原因は、動揺したりとか落ち込んだりとか腹が立ったりとか、そういうストレスの根本的な原因は私の身の回りで起きている現象自体にあるんじゃなくて、結局私の内側心の反応にあるんです。

誰かの言動にイラッとしたり大事なプレゼンが失敗しちゃうかもって不安に思ったり、落ち込むのも全部私の反応から生まれている悩み、ストレスなんです。

だから本書はタイトルにもあるよう、無駄な反応をするなと、無駄な反応しないための練習をしようと、無駄な反応さえしなければ大半の悩みとかストレスは解消できるというか、そもそも生まれもしないんだよ、と結論付けているんです。

いやいやでもブッタさんは、仏的存在だからそんなことが言えるのかもしれないけど、こちらは生まれてからずっと無駄な反応をしまくって生きてきたんだから、急に反応するなとか言われても無理だよ、というように、本書を読んだ時の私と全く同じように思った方がきっといらっしゃるんじゃないかなと思うので、ここからはさらに具体的な話、無駄な反応をしないためにはどうすればいいか、そしてさらにもし不覚にも反応してしまった場合の反応してしまった後の対処法のこの2つを詳しく解説していきます。

無駄な反応をしないためには

まず無駄な反応しないために、
絶対知っておかないといけない大前提があります。

それはこの世の中の大半のことは判断しなくて良いということです。

これは私も含め多くの人が陥ってしまう罠なんですが、目の前に流れてくる情報とか仕事やプライベートで関わる人間に対して、我々は判断を下し過ぎてしまうんです。

この情報は嘘か本当か、あの人が好きか嫌いか、自分は成功している失敗してしまった、なんでもかんでも判断しようとしてしまいます。

なぜかというと何かを正義だ悪だと判断するのって
一瞬気持ちいいんですよ。

分かったふりもできるし、人間って結論が出て、
どこかに着地てきた気分になると謎の安心感を感じる生き物なんです。

後もし私がツイッターで誰が正義だ誰が悪が、みたいな判断をツイートすれば仮にそれが根拠のないとんでもない暴論だったとしても、私と同じように判断をして安心したいって気持ちを持った誰かが、「そうだそうだ」と賛同してくれたりもします。

そうすると判断をして着地した安心感に加えて、
誰かに賛同してもらえたことで承認欲求も満たすことができます。

そんな短期的な気持ちよさを求めて我々ってどうしても自分とは
全然関係なさそうなことであっても、適当に判断を下しがちなんです。

ただ適当な判断は麻薬です。

短期的な「気持ちよさ」と引き換えに、大きなリスクも抱えています。

今の時代、情報量が膨大ですからどんな情報に対しても、何でもかんでも判断を下そうとし出すと、いくら時間があったところで足りません。自分の貴重な時間が適当な判断を下すためにどんどん奪われていきます。

あと人間の心にはコミットメントと一貫性という特徴がありまして、要は一度自分が言ったことを、その後間違いだと気づいたとしても、自分が発信した言葉に一貫性を持たせたいという心理効果が働いてしまうので、知らず知らずのうちに自分の言葉に自分の行動が縛られてしまうということです。

例えば twitter で「あの人は何か成功してるように見えるけど嫌いだ」と「きっと何か悪いことをしているに違いない」なんてつぶやいたらおそらく一定のフォロワーさんから「そうだそうだ」と賛同してもらって、短期的に承認欲求的なものが満たされて、気持ちいいかもしれないですけど、コミットメントと一貫性の心理効果のせいで、その私が「嫌いだ」って言った相手から情報を収集したり学んだりすることはもうできません。

コミットメントと一貫性という心理効果が
新しい知識をブロックしてしまうんです。

どんな人であろうとクソな一面と学ぶべき一面があるものです。

私がディスったその人は気に食わない奴だったとしても、自分と考えが違う分、逆に学べることがこの先たくさんあったかもしれないのに、感情に任せてディスるみたいな反応ばかりしてると、その後の自分の行動とか情報収集を制限してしまうことになるので、知らず知らずのうちに大きな損をすることになるんです。

ぶっちゃけですね我々が触れる大半の情報とか、人間何が正義か何が悪かなんて分かりません。正義も悪も、嘘も本当も、抱えているグレーなことばかりです。

誰が不倫してようが、政治家が失言してようが
我々は無理やり良し悪しを判断する必要なんてないんです。

我々が判断しなくていいことが大半です。裁かなくていいんです 。

その無駄な判断こそが、
無駄な反応生んで回り回ってあなたの心に根深い悩みを生むんです。

ただ、だからといって我々の目の前に現れるすべての情報に対して判断を下さず常に微笑みながら過ごしましょうってことではありません。

そんなことは現実的に出来ませんし、現代を生きる我々ビジネスマンには
判断を下さないといけない場面が間違いなく存在します。

なので全ての情報に対応して判断なんかしなくていいんだよっていう大前提をご理解頂いたら、次の判断するかどうか、反応するかどうかの仕分けをするっていうステップに進みましょう。

反応する基準

反応するかどうかの基準について、本書では心地よさを大事にするとか、真実であり有益であることとかいろいろ書かれてるんですけども、ここはすみません、サラリーマン的に大きく言い換えてしまいます。

我々は特に職場でどんな情報に反応すべきなのか、自分なりの判断を下すべきなのか。その基準はシンプルで自分の仕事が前に進むかどうかです。

自分が反応したり判断を下したりすることで、自分の仕事が前に進むかどうか、これを基準に仕分けましょう。

私自身の職場では条件反射ではなく、その私の反応とか判断で自分の仕事が前に進むかどうか、これを強く意識しています。

特に反応するときに注意すべきなのは偉い人の独り言だと思います。
私も前までそうだったんですけど、大半の若手サラリーマンは偉い人の独り言に反応しすぎなんです。

偉い人は権限がありますから、明確に意図とか依頼したい業務がある場合には、この業務をこんな感じでやってくださいと指示を出してくるはずです。

にもかかわらず、指示するでもなく質問するでもなく、課長とか部長がボソッと独り言をいう時っていうのは要注意です。そういう時っていうのは偉い人自身が自分自身で考えを整理できてないんだけども、なにかしら指摘したいとか文句を言いたいとか仕事を丸投げしたいみたいな、反応しても全く得しないケースが多いです。

なので私は私に明確に呼びかけてない、そして質問なのか意見なのか
よくわからない発言は全部スルーしてます。

もし仮にスルーされちゃ本当に困る内容であれば、内容を整理して明確に私に声をかけてくるはずなので、性格の悪い部下だと自分でも思いますけど、はっきりと呼びかけられるまでは黙々と自分の目の前にある仕事に集中しています。

一方で完全に独り言であろうと「あれこの独り言って、この前うやむやになっちゃった案件の結論を出すための切り口になったりするんじゃないかなー」とか思えば、急に「あ、部長その件なんですけど」とか言って飛びつきます。

仕事が前に進むかどうかという基準で、スピーディーに反応するか、しないかを仕分けられるようになれば、偉い人の独り言に仕事を邪魔されないどころか、仕事を進める材料にさえすることができるようになります。

大事なのは条件反射的に反応する前に、
一旦立ち止まってちゃんと仕分けしましょうということです。

それで俺の仕事を前に進めることにつながるだろうか?
そんな基準で会社内の情報、人間関係に対して厳しい目で審査していきましょう。

我々が判断に使えるエネルギーと時間は限られている中で、この仕分けの質とスピードを高めると、かなり強い武器になるかと思います。

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反応してしまった後の対処法

ということでここまではなるべく無駄な反応判断をしないためにはどうすればいいか、という話をしてきましたが、ここからは不覚にも反動してしまってもうすでに頭の中に悩みとかストレスがふつふつと湧いてきてしまっているんだ、という場合の対処法、反応してしまった後の対策についてお話していきます。

本書には対策がもうめっちゃいろいろ書かれているんです。

個人的にこれは特に使えると思ったのは、
「観察する」「書きなぐる」この2つの対策かなと。

観察する

まず1つめの観察するっていう対策なんですけ、
どこれはもう少し詳細に言えば自分の頭の中に悩みが生まれてきたら、
その悩みを第三者的な視点で眺めてみるみたいなことです。

例えばですよハゲ散らかした上司のイヤミにイラッとした場合、
自分の悩みを観察できてないダメなパターンだと、
ハゲ上司のイヤミにそのまま反応してイラッとしてその後の打ち合わせで
全然関係ない後輩に向かってイライラ感をぶつけてしまう。

これが最悪のパターンで油断するとよくやっちゃうパターンですよね。

この一連の流れの中に「自分の悩みとかストレスを観察する」
っていうステップを入れてあげるんです。

例えばハゲた上司に嫌味を言われてイラッとしてしまったら、
そのままイライラしながら作業を続けるんじゃなくて、
一旦自分自身を客観的に観察して
「うわぁ俺ハゲた上司に嫌味言われてイライラしちゃってんなー」みたいに
自分とは別人になった様な視点で、心の中で自分に語りかけるんです。

イラッとした感情で行動に移すと絶対いいことにはならないんです。
一旦幽体離脱して自分を俯瞰するような感覚です。
一旦別人視点になって「うわ、なんだか俺イライラしてきちゃってるわー」
と観察するんです。

そうするとこれは感情のコントロールに関する研究とかでも言われてることではあるんですけども、突発的に生まれた怒りの感情とかって6秒ぐらいしかもたないようになってるんで、一瞬だけでも自分を客観視して、ぼーっと観察するっていうステップを挟むだけで時間を稼げてイライラの感情がかなり軽減されます。

あとこの第三者的な視点になって観察するという方法は、
湧き上がる欲望にも使えるんですよ。

私で言えば無性に甘いものが食べたくなったけど、
さすがに最近食べ過ぎだよねって時とかに、
このを観察するってテクニックを使ってます。

甘いもの食べたいって欲望が湧き上がってきた時に、
条件反射的にチョコを取り出して食べちゃうんじゃなくて、
一旦客観的視点で自分の欲望を観察しながら自分の心に語りかけます。

「うわぁまた俺甘いもの食べたくなってるな。でも昼ご飯の前にもチョコを食べてたし、また昼ご飯の直後にちょっと食べるってちょっとやり過ぎじゃない?甘い物を食べなくても死にはしないんだし、まあせめてガムとかにしとくか」みたいな感じで徐々に気持ちを落ち着かせていくんです。

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書きなぐる

そんな観察なんて生ぬるい方法じゃ俺の怒りとか欲望は収まらない方は
さらに強力な方法、「書きなぐる」を試してみてください。

これは先ほどの観察するって方法より手間はかかるのですが、
悩みを消すためにより強力な対策です。

やり方はシンプルでイライラしたり悩みが頭に浮かんだら、
その時に感じたことをそのまま紙に書き出すだけです。

だらだらやってしまうと、そのかき出す作業自体がストレスになってくるのでスピーディーになるべく3分以内に終わらせられるようにタイムリミットを設定するのがおすすめです。

そうするとこれは実際にやってもらえばわかるのですが、もう書きだした時は鬼の形相なんすけど、3分が打ち込み終わった時には意外にその悩みとかストレスがどうでもよくなったりしてます。

この書殴るときに大事なのは最後に、
「で自分はどう行動するのか」っていう具体的行動まで書き出すことです。

書きなぐりまくって最後この具体的行動にさえたどり着ければ、
もうイライラする必要なんてありません。

次は書き出したその具体的行動のままに行動するだけでいいので、
この行動に移せばこの悩みは多少なりとも解消されるかもしれないと思うと、その希望でストレスがかなり軽減されます。

一方で具体的行動がまったく思いつかないパターンや、
自分の力ではどうにも解決できないってパターンです。

このパターンが結構きついんですが、
その時はもう残念ながら忘れるしかありません。

3分考えて「いやーこれに関しては今の俺にはどうすることもできないよな」という悩みであれば、その後1時間2時間考えようが結局自分でどうすることもできないんです。

だからこそもう「仕方がないか」って忘れる。

これはちょっと不完全燃焼感あるんですけど、書きなぐったことでこの悩みはどうすることもできない、悩んでもしょうがないってことが見える化するので、もういいやと頭の中で悩んでいる時よりはよっぽど忘れる踏ん切りがつきやすいです。

というようにですね反応してしまった後の対策として、
「観察する」と「書きなぐる」2つの手法を紹介させていただきました。

使い分けとして軽い悩みであれば観察、深呼吸して、第三者的に自分を眺めることで10秒ぐらいで悩みを消していきましょう。

もう少し入り組んだ複雑な悩みであれば、3分だけ書き殴りまくってみて、
頭の中の悩みをいったん見える化して、自分に何ができるかっていう
具体的行動を突き止める。

こんな感じでライトな悩みディープな悩みで対策を使い分けると、
無駄な反応をしてしまった後、その悩みがぶくぶくと大きくなってしまう
という事態は防げるかと思います。

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